RE 末通らぬまこと

 長女が結婚した6ヶ月後、母親がガンになり、後半年との診断。翌年8月12日に亡くなり、15日に葬儀をした。
 末娘16歳が、交換学生でアメリカに2~3週間、ホームステイ中だった。家人との約束で毎週○曜日、午後8時(JST)にコレクトコールで電話することになっていた。8月7日夜、妻重態で入院中。父は嬉々と喜んでいる娘に母の実情を言えなかった。言えば、娘は一人帰ってこなければならない。「母ちゃんは町内の会合へいったんや」と父。「何、約束だったのに」と娘。
 8月14日(通夜の日)、また電話が来る。父「今日も母ちゃんあかんのや。父ちゃんも今忙しい。ガチャン」
 その4日後、娘が帰国。他の学生仲間は三原駅で出迎え予定だったが、父は一人、成田まで迎えに行き、娘と東京見物。途中、タクシーの中で遂に告白。娘、初めは「冗談や」と笑うが、本当と知ると、スーツケースをひっくり返し、母へのプレゼントを踏みちゃちゃくり、父に「嘘つき」と悪態をつく。
 四十九日の法事の時も部屋に籠もって出てこない。・・・

 《子を想う親のまことが、却って仇になった  悲話》

(出典 広島県布教師 福間義朝 法話)
【キーワード】 母 ガン 死去 娘 在米中
   交換学生 父 娘の帰国まで語らず 
   娘ショック

参考 「人間のかなしさはおもふやうにもなし。    あはれ死なばやとおもはば、やがて死    なれなん世にてもあらば、などかいま    までこの世にすみはんべりなん。」
          (御文章 四-二)