SC 「吾唯足るを知る」と「少欲知足」



京都の竜安寺石庭にあるこの銭形のつくばい(蹲踞)は、水戸光圀公の寄進したもの(非公開)のレプリカである。
中心の「口」を共用し「吾唯足知」となり禅の格言を図案化した無言の悟道である。
 寄進は水戸黄門であるにしても、誰がこの図案を考案したのか?かなりの才人であっただろう。(あのすばらしい「いろは歌」の作成者もいたことだから、仏教者でよほどの才があった人であろう。)
 参考:水戸光圀名言の中に
      ・欲と色と酒を敵と知るべし
      ・九分に足らず 十分はこぼれると知るべし
 因みに、「吾唯知足」という語句は、一切経の中には見当たらない。ただ、「我知足」は2回出ている(『増一阿含経』と『大宝積経』とに各1回)。

 それに比して常用の『無量寿経』に出てくる法蔵菩薩の修行では「少欲知足」となっている。
この語句は一切経の中1345回も使用されている。阿含経~華厳経~涅槃経など。特に四分律、十誦律で極めて多く使用されている。仏者としての基本的生活規範であったのだろう。

 法蔵菩薩の修行で今ひとつ注目される「和顔愛語」は一切経中12回(華厳経で4回、大阿弥陀経で1回)と、数少ない。『無量寿経』の特徴といえよう。
   参考に: 一切経中「和顔」は171回、 「愛語」は1281回。
(なお、高麗版の無量寿経では「和言語」となっ ている。)
        
(出典 聞法ノート)
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