SC 宗祖と「極楽」 (用語頻度)

親鸞聖人は「浄土」「報土」は多用されているが、
「極楽」という言葉は、引用文以外には「ない」
という説が多いが、調べてみると、直接の著述
だけでも12回ある。
 「安楽」はその4倍ほどある。一般庶民には
極楽、安楽という表現の方が分かりやすかった
ので、聖人もそれに合わされたものか。
 しかし、聖人の基本は「浄土」「報土」である
ことは、下記の用語比較表でも明白である。

 参照:宗祖の「極楽(ごくらく)」使用例 (12回)
☆「一切臨終時」といふは、極楽をねがふよ
 ろづの衆生、いのちをはらんときまでとい 
 ふことばなり。(一念多念文意 聖典第 
 二版 677頁)
☆「おのおののこころにまかせて、もろもろ 
  の善を修するを極楽に回向するなり」
   (唯信鈔文意  第二版710頁)
☆親鸞聖人御消息
 755-5
  いかにいはんや、往生極楽の大事をい
   ひまどはして、常陸・下野の念仏者をま
  どはし、親にそらごとをいひつけたるこ
  と、こころうきことなり。
 785-4
  の本願と申すは、名号をとなへんもの
  をば極楽へ迎へんと誓はせたまひたる
  を、ふかく信じてとなふるがめでたきこ
  とにて候ふなり。信心ありとも、名
 800-11
  し、人をもころしなんどすべきかは。も
  とぬすみごころあらん人も、極楽をね
  がひ、念仏を申すほどのことになりな
  ば、もとひがうたるこころをもおもひ
☆讃阿弥陀仏偈和讃の左訓(7回)
 ・14 弥陀初会・・・ 
    「みなごくらくにて仏になる・・・」
 ・15 安楽無量の・・・ 
    「ごくらくにまいりなば・・・」
    「ごくらくにまいりなば・・・」
 ・25 安楽仏土の・・・ 
    「われらがごくらくにまいりなば・・・」
 ・31 自余の九方の・・・ 
    「ごくらくにむまるるなり」
    「ごくらくへまいりて・・・」
 ・43 七宝の宝池・・・
    「ごくらくの、しゃうごむなり」

備考 讃阿弥陀仏偈和讃以外の和讃に
    「ごくらく」の語、左訓はない。

参考 
☆法然と親鸞の「浄土」系用語比較 (回数)
       法然         親鸞   
    ①選私 ②和語  ③本自 ④本外 
浄土   69    150     22   188
安楽    9      10      4    50
極楽    9     119      0    12

西方   16      23      1     3
報土    0       2     14     48
【凡例】  
①選択集の中の私釈分(約3.5万語)の中で
②和語灯録(約11万語)の中で
③本典(教行信証)中の自釈分(約2.2万語)
の中で
④本典以外の自著全て(約11.5万語)の中  で
        
(出典 藤枝宏壽「法然・親鸞の用語比較」)
【キーワード】極楽 ごくらく 浄土 安楽
       西方 報土 法然 親鸞
       用語頻度