KB  念仏に勝易の二義

何が故ぞ第十八の願に一切の諸行を選捨して、
ただひとへに念仏一行を選取して往生の本願と
なしたまふや。答へていはく、聖意測りがたし、
たやすく解すること能はず。しかりといへどもいま
試みに、二の義をもってこれを解せば、一つには
勝劣の義、二には難易の義なり。初めの勝劣とは、
念仏はこれ勝、余行はこれ劣なり。(中略)次に
難易の義とは、念仏は修しやすし、諸行は修しが
たし。
        (選択集 本願章)

(出典 法然上人 選択集)
【キーワード】 念仏 諸行 勝 劣 難易

《参考》
 ○誓願の不思議によりて、やすくたもち、と  
  なへやすき名号を案じいだしたまひて、こ  
  の名字をとなへんものをむかへとらんと御
  約束あることなれば、まづ弥陀の大悲大願
  の不思議にたすけられまゐらせて、生死を
  出づべしと信じて、念仏の申さるるも如来
  の御はからひなりとおもへば、すこしもみ
  づからのはからひのまじはらざるがゆゑに、
  本願に相応して、実報土に往生するなり。
  (歎異抄 十一条)
 ○たとひ諸門こぞりて「念仏はかひなきひと
  とのためなり、その宗あさし、いやし」と
  いふとも、さらにあらそはずして、「われら
  ごとく下根の凡夫、一文不通のものの、信
  ずればたすかるよし、うけたまはりて信じ
  候へば、さらに上根のひとのためにはいや
  しくとも、われらがためには最上の法にて
  まします。・・・御さまたげあるべからず」
  とて、にくい気せずは、たれのひとかあり
  て、あだをなすべきや。(歎異抄十二条)