IN 機無・円成・回施・成一

 さとりの縁 皆無の私に   (機無)
 横超の 本願名号 円成し  (円成)
 回施して救う 南無阿弥陀仏 (回施)
 弥陀の喚び声 聞く一つ   (成一)
                        愚石

参考
☆教行信証・信巻「三心一心釈のこころ」
 ①機(き)無(む) 衆生(機)には成仏の因となるような清浄真実な三心は全くない。
 ②円成(えんじよう) 如来が衆生に代わって清浄真実な三心を完成(円成)された。 
 ③回施(えせ) 如来は清浄真実な三心を本願の名号として衆生に施与される。
 ④成一(じよういち) 如来回向の三心は、本願の名号を疑いなく受け容れる信楽の一心となって衆生に領受される。

【読後雑感】
総序の冒頭から「難度海」「無明の闇」「調達闍世」「苦悩の群萌」を救済するものとしての「弘誓」「嘉号」「如来の発遣」が尊まれている。
  如来の作願は苦悩の有情を救うため。「機無」故の「円成」「回施」。
  回施(無碍の光明=如来招喚の勅命:聞名)によって機無・円成と知られる。機無:仏の無分別智(さとり)を知らず、我執分別(まよい)に流転のわが身。
  出離(すくい)を求めてもわが身は雑毒(自己中心)・・・自力無効。
  悲歎:法の光が強力・深遠 → 機無・機の深信が深くなる(松影∽月光)。
  獲信:円成の無疑心を一心に聞信し歓喜する
  正定:「水火二河」(機の深信)の中に「白道・遣喚」(法の深信)の連続。
     ・・・現生に正定聚の十益を体得・実践する。
  往生:臨終即時に無量光明土に化生=大涅槃・無上のさとり)→還相回向に。

教行信証はこうしてあらゆる機無のものが円成の無疑心に救われていく救済の 論理構造を構築した書。
「あらゆる」だから難化の三機、邪偽まで入る。化身土巻が必要な所以である。

(出典 聞法ノート)
【キーワード】自力無効 煩悩具足 地獄一定 大悲矜哀 誓願成就 名号円成 名号施与 聞信一念