IN 「厄除けの」 他六首

・厄除けの火の粉あびたき人らゐて
  マスクマスクの東大寺の宵
            越前市 内藤丈子

・いつ死んでもいいと言いつつ恐れてる
  新型コロナ迫りて来れば
           春日井市 伊東紀美子

・咳をする静まり返るバスの中
  「花粉症です」被告のごとし
            横浜市 和田順子

・トイレットペーパーはなしマスクなし
  消毒液もなし山笑う
            新潟市 太田千鶴子

・ウイルスの世界中の広まりに
  自分だけはないと考えている
          さいたま市 高橋健興
 
・身を守る備えはマスク一つにて
  敵地に入るごとスーパに入る
         ひたちなが市 篠原克彦

*果てみえぬコロナの危機に怯(おび)ゆとも
  何をか思はんや死は隣なり
             呉市 本田和子 

(出典 ・朝日歌壇 2020/3~4月
    *大乗歌壇 2020/6月号)

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