IN かくれ念仏 千代女の辞世

南無という その二文字に花咲きて 
   阿弥陀仏とぞ身は成りにける
無用なる世間の話 さしおきて 
   なもあみだぶと御名を唱えよ
阿さ夕の鐘や太鼓はきかずとも 
   なもあみだぶは常に忘るな
弥(み)のためと思う心のあるならば 
   なもあみだぶの所作を怠るな
陀(だ)ざいする 三途の苦をば引きかえて 
   仏果にのぼることを喜べ
仏法の尊きことを信じなば 
   娑婆(しゃば)執着をすててよろこべ

(出典 川内八重子 (2020/5/23))
【キーワード】 南無阿弥陀仏 薩摩藩 
  かくれ部屋 本願寺参り 奉行 殉教 

参考

薩摩藩が 熊本県人吉と鹿児島県で浄土真宗の信仰を300年にわたって禁じたそうです
しかし 信仰心のあつい人々は 遠くの寺へ通い 薩摩部屋と呼ばれる隠れ部屋で 息を殺して読経や説法を聞いたそうです
 その中の一人 千代という女性は 仲間と 厳に禁じられている 本願寺参りを実行します
 その3年後 奉行の耳にそのことが知れ
「南無阿弥陀仏」の一文字ずつからはじまる 美しい時世の句を残して殉教者となります
 千代 21歳の出来事です (ネット)