IN お母さんが


お母さんが 車に はねられた
お母さんが 病院の 
      れいあんしつに ねかされていた
お母さんを かそうばへ つれていった
お母さんが ほねに なってしまった
お母さんを 小さなはこに入れた
お母さんを ほとけさまに おいた
お母さんを まいにち おがんでいる
       小学校4年生

(書いた小学4年生に、担任のY先生は「お母さん」は
一回だけでいいと指導したそうだ。だが、児童は直そう
としない。迷った先生から相談を受けて、佐藤浩さん
(『青い窓』の主幹)は言った。
「何回でも、何万遍でも書かせてあげてください。その子
の悲しみもわかちもってみてください。そうすれば、なぜ
お母さんが一回ではだめなのかが分かると思います。もし
その子がお母さんを百万遍書きたかったら、百万遍書か
せてあげてください」
 Y先生は声を詰まらせながら了承してくださいました。)
     
(出典 朝日新聞「天声人語」(H21-4-25))
   ー『遠くへいかないでお母さん』ぱるす    
    出版 のあとがき よりの引用。
【キーワード】 お母さん 名をよぶ 称名
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