IN ナマコ

永劫にこの姿してナマコかな
         俳人 梔(くちなし)の句

《背景》
 奥さんを亡くしてお寺さんに来てもらお
うと、おつとめの供養の品を買いに出た。
今まで奥さん任せで、何も分からない。
うろついていた時、たまたま魚屋さんの前。
ナマコがどでんと置いてあった。その姿を
みて「これが今手も足も出ないわが姿」と、
句を詠んだという。
 
(出典 宮城顗『ともしび』 609号)
【キーワード】 男鰥 手足出ぬ 自己直感
        愚鈍 凡夫