IN はやぶさ2 他

○非時(ときじくの)香菓(かくのこのみ)の 欠片守りはやぶさ2よ幸(さき)く帰り来(こ)
                                      (水戸市)檜山佳与子
○三億キロ宇宙を行きてはやぶさ2わが目薬よ り確かな着地
                                      (海津市)森 定子
○「さあ死ぬか」布団に入るとき言ふらしき山 折哲夫氏かくもたのしき
                                      (鹿島市)加津川牟根夫
○独り居の母を残して帰途につく故郷の春はい つもさみしい
                                       (丸亀市)金倉かおる
○癌を病み四年が過ぎぬ楽観も悲観もせずに今 日も楽しむ
                                       (三原市)岡田独甫

(出典 朝日歌壇 三一・三・二四)
【キーワード】 はやぶさ2 宇宙 着地 非時香菓(=橘) 欠片(かけら)  山折哲夫
         独り居 故郷 癌 楽観 悲観 今日

【参考】 
 ①世界大百科事典内の非時香菓の言及
 【田道間守】より
  ※「非時香菓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
   …新羅(しらぎ)国の王子天日槍(あめのひぼこ)の子孫。垂仁天皇はタジマモリを常世国(とこよのくに)に遣わし,非時香菓(ときじくのかくのみ (時を定めずいつも黄金に輝く木の実)を求めさせた。これを〈橘〉と言う。…

. ②ネットより
 「これ、ときじくの~って言うのよ」と、車で通り過ぎる景色を指差す母の指先にはたわわに実った蜜柑が。
   これは、古事記では「時じくの香の木の実(ときじくのかくのこのみ)」。日本書紀では「非時香果(ときじくのかぐのこのみ)」と言われる木の実のことで、常世の国(とこよのくに)というところに、この黄金色に輝く実が年中いい香を放ち、不老不死の力を持っているといわれていました。

   それを病床に臥していた垂仁天皇が田道間守(古事記では多遲麻毛理・たじまもり)に持ち帰るように命じました。しかし田道間守がその実をやっとの思いで持ち帰ったとき、垂仁天皇はすでに息を引き取っていたのでした。田道間守は嘆き悲しみ、七日七晩泣き暮らしてついにこときれたという悲しいお話です。

   この実が古事記で「是今橘也」とあるので、柑橘類の「橘」と言われていて、柑橘系の実ということで蜜柑とも解釈されているんです。

   ちなみに、この話に橘が出てきたことから「長寿瑞祥の木」として右近の橘が植えられたそうですよ。

   同じ蜜柑をさしても、「ああ、香の木の実ね!」なんて言ったらちょっと風情がありませんか?