IN 藤原正遠師の歌

いずれにも行くべき道の絶えたれば
       口割り給う南無阿弥陀仏

生きるものは生かしめたまふ
死ぬるものは死なしめたまふ
われに手のなし 南無阿弥陀仏

あや雲のながるる如くわがいのち
    永遠(とわ)のいのちの中をながるる
 
一息が永遠(とわ)のいのちと知らされて
    すべてのものが輝きて見ゆ

来(こ)し方(かた)も 又行く方も今日の日も
     我は知らねどみ運びのまま

煩悩をわがものとする卑下慢(ひげまん)に
     永(なが)くとどまりみ仏を見ず

煩悩が仏のわざと知らされぬ
     余るいのちをいとしみ生きむ

酔生夢死のままでよろしき安けさを
     いただきにけり弥陀のみ恵み

罪に泣く人らを待ちて下下の国
     大悲の弥陀は待ち給うなり

たのめとは 助かる縁のなき身ぞと
       おしえて救う弥陀のよび声

そのままをこちらで聞けば自力なり
       まかせまつればまことそのまま

百花みな香りあるごと人の世の
       人の仕草のみな香りあり

不可思議と思うは思議なり自力なり
       まかせまつればまこと不可思議

山も川も鳥もけものも法の邦
       一如に見えて心ほのぼの
        
天国に生るることをあきらめし
     我は下国(げこく)に安らけくあり

分別が分別をして出離なし
       無分別智の弥陀のよび声

空念仏まことによろしいつの日か 
       空は棄たりてまことは残る

救われむとするわざやめてみ光の中に
       すべてがあるをしるべし

さまざまの死に方あれどすべてみな
       弥陀のいのちの電源のわざ

無量寿の国より生まれ無量寿の
       弥陀のみ国に帰り給えり

日ねもすを床に臥すとも三世十方
       仏の邦に遊ぶ君かも
         (松崎姉に)

無量寿のいのち一つと知らされて
       今はやすけしわれも宇宙も

(出典 藤原正遠師 法談・NHK放送中)
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