HY 三つの願い事(ドイツ民話)

 ある時、山の精が貧しい農夫の家を訪れて、こう言った。

 「朝から晩までお前達は大変よく働いている。そこで三つの願いごとを
  叶えてあげよう。何でも願いごとを言うがよい」

  それを聞いた農夫は、腹がとてもすいていたので思わずこう言った。
 「ああ、ソーセージが食いたいなあ」

  すると目の前のテーブルに、美味しそうなソーセージがどっさりと出て
きた。これを見た農夫のおかみさんは怒った。

 「いったい、なんてお前さんは間抜けなんだろうね。せっかく神様が願
いごとをかなえてくださろうってのに。もっと気のきいたことが言えない
もんかね。ああ、いまいましい!こんなソーセージなんか、お前さんの
鼻にでもくっついてしまえばいい!」

  すると、テーブルの上のソーセージが農夫の鼻にくっついてしまった。
  驚いた農夫は、鼻からソーセージを引き離そうとしたが、どうしても取
れない。そこで仕方なく農夫は、山の精にお願いした。

 「どうか、この鼻についたソーセージを取ってください。これが私のお
願いです!」

  その願いどおり、鼻からソーセージが落ちた。こうして三つの願いご
とが叶えられた。
                        (ドイツ民話より)
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『教訓:幸運になるどんな機会も、それを正しく生かす智恵を持たない者
には何の役にも立たぬものだ』

(出典 つきを呼ぶメールマガジン・バックナンバー <ネット>)
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